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エッセンシャルズ パリと東京、表現者たちの心髄

“ C'est l'essentiel ! ” Mayumi Yamase and Koko Yamase

ジャンルを超え、時代を超えて、数多の表現者たちを刺激し続けるアニエスベー。
その象徴であり心髄(エッセンシャルズ)ともいうべきアイテム
「カーディガンプレッション」は、
自由な着こなしと豊かな表現を可能とするエバーグリーンなマスターピースです。
ここに登場するのはパリと東京をベースに活躍し、
アニエスベーの“心髄”に共感をおぼえる5組の輝く表現者たち。
個性際立つ「カーディガンプレッション」スタイルで、
各々の“エッセンシャルズ”を語ってくれました。

なにより自分自身に正直に、
自分が良いと感じるかどうかが大切

ペインター、アーティストとして活動する娘と、ファッションデザイナーの母。山瀬まゆみさんと山瀬公子(こうこ)さんは、フィールドは違えどどちらもオリジナリティあふれる創作を行うことを仕事とし、お互いの価値観や表現に強い影響を与え合う実の母娘です。さらにはアニエスベーというブランドとつながりをもち、「カーディガンプレッション」を長年にわたって愛用し続けている点でも共通しているという両者。ひと目でその類まれな色使いやモノ選びの巧みさに気付かされるほどセンス抜群なおふたりに、アニエスベーや「カーディガンプレッション」の魅力、そしてそれぞれの表現における“エッセンシャルズ”を教えていただきました。

その日、アニエスベー青山店を訪れた山瀬まゆみさんは、おしゃれにカスタマイズされたチャイルドシートつきのクロスバイクに乗って颯爽と現れました。ベージュの「カーディガンプレッション」に、鮮烈な赤のスカート。春らしい軽やかさと、まゆみさんの作品にも通じるメリハリの効いた色使いが同居する着こなしは、青山の街を走り抜ける多くの自転車乗りのなかでも特に輝いて見えたのです。

「こどもがまだ小さいので、保育園の送迎を含めて自転車で移動することが多いんです。荷物カゴなどのカスタマイズは、私ではなく旦那さんのこだわり(笑)。今日は『カーディガンプレッション』がテーマということだったので、自分らしく動きやすさと着心地を意識しながらコーディネートしてみました」

ベージュの「カーディガンプレッション」のインナーに合わせたのは、現代アーティストのトム・サックスが直筆でイラストを描いてくれたという、お気に入りのピンクのTシャツ。トップスの淡いトーンとは対極的な赤いスカートを合わせ、ネックレスのイエロー、ピンバッジのピンクとブラック、ネイルのブルーでアクセントを添える───そんな個性的で遊び心たっぷりなテクニックやアイデアは、どれも参考にしたいものばかりです。アーティストではあるけれど、子どもと多くの時間を過ごし、自転車で移動するママでもある。そんな自らのライフスタイルを意識したカジュアルでこなれたアイテム選びが、とてもナチュラルで魅力的に感じられます。

「撮影していだたけるとはいっても、あくまで普段着的なイメージで……。今日はそんなに気張らずに、あくまで普段の自分のスタイルの延長を意識して『カーディガンプレッション』を取り入れたという感じですね」

ほどなく合流したまゆみさんの母である山瀬公子さんは、クチュールラインのles Briqu’a* braqueとプレタポルテラインのMATRIOCHKAという、2ブランドを手掛けるファッションデザイナー。同時に、アニエスベー青山店からほど近いマンションの一室にある、アトリエショップ「Casa Yama」を経営しています。

ブティックで落ち合うなりおふたりは、お互いの着こなしに対する論評をスタート。揃って身にまとう「カーディガンプレッション」を事前に相談しながら決めたコーディネートではあるものの、改めて向かい合うことで新たな気付きや刺激を受けた部分もあったようです。場所を「Casa Yama」へと移し、今度は公子さんにコーディネートのポイントを伺いました。

「私はまゆ(まゆみさん)と違って、装い、“着飾る”ということが自分にとっての大きなモチベーションになっているんです。だから服からパワーをもらうというか、プラスの服を選びたい。でも日本ではマイナスの服を好む方が多いような気がしますね。そういう引き算的なファッションは、私は好きじゃないんですよ」

確かにこの日の公子さんの着こなしも、カラフルでパワフル。サックスブルーの「カーディガンプレッション」のインナーには、もう一段明るいブルーのコットンニットカーディガンというレイヤード。ボトムスにはまゆみさんの赤いスカートと同じく、ベロア素材を使ったイエローゴールドのワイドパンツを合わせていました。

「若いころは『あなたって地味派手ね』、なんてよく言われたものですけど。ある程度の年齢になって、特にヨーロッパに行ったりしていると、やっぱり色、柄、デザインなどのプラスアルファが必要なんだって感じます。元がものすごい美人なら枯れているのも素敵に見えるんですけれど、私がやってもただみすぼらしいことになってしまう(笑)。ちょっと頑張って可愛くしたり、しっかり自分らしさを主張して、プラスの方向で表現したいと常に思ってますね」

「日本のアニエスベーを好きな方にも、もっとこういうカラーを楽しんでみてほしい」と語る、公子さん。

「アニエスって、ベーシックでミニマルなだけじゃない。ベーシックな『カーディガンプレッション』にはこれだけ多くのデザインやカラーのバリエーションが揃っているし、アイテム自体にパワーがあるものも、たくさんあるんですからね」

COMME des GARÇONSのアートワークやNIKEとの協業など、ファッション界隈での注目度も非常に高い、まゆみさん。実は2024年、娘さん(公子さんのお孫さん)が誕生したこの年に、アニエスベー キッズメンバーシッププログラムのために作品を書き下ろすなど、アーティストとしてアニエスベーと関わる機会がありました。しかし両者の深い関わりが始まったのは、ロンドンで過ごした学生時代、さらには物心もつかない幼少時代にまで遡るというのだから驚きです。

「アニエスベーは、とても特別な存在です。学生時代にはロンドンのコヴェントガーデン店で働いていたこともありますし、初めて『カーディガンプレッション』を着たのは、私がまだ1歳か2歳のころ(笑)。母とペアルックしていたスナップも残っているんです」

そう言って差し出した写真には、友人の結婚パーティーという晴れの舞台に出席するため「カーディガンプレッション」を着用する、母・公子さんと幼いまゆみさんの姿がありました。なんと母娘の「カーディガンプレッション」ペアルック撮影は、この日の数十年も前に、すでに行われていたのです。

「アニエスベーの、なんの変哲もないクルーネックTシャツの素材、襟ぐりの具合などがどれだけ素晴らしいかを聞かされて、私は育ちました(笑)。ワードローブにはGAPやソニア・リキエル、スリフトショップで手に入れた古着などと並び、常にアニエスベーのアイテムがありましたし、小学校の卒業式に着たパンツスーツもアニエスのものだったんです」

まゆみさんはアーティストとなる前、編集者として働いていたとき、パリにあるアニエスベーのオフィスと創業者アニエス・トゥルブレの自宅を訪れる機会を得ました。いまでもそれは、最高の思い出だといいます。そしてその際、いかに公子さんがアニエスベーの服を愛し、多くの服を購入し長年着用し続けてきたのかを、公子さん直筆イラスト入りの手紙を手渡すことで伝えられた喜びも明かしてくれました。

人生の節々で訳あって手放すことになってしまったという、数々のアニエスベー コレクション。いまでも深い後悔をおぼえるのだと、公子さんはため息混じりにつぶやきます。しかし、そんななかでも「カーディガンプレッション」は、いまも昔も決して変わることのない、おふたりにとっての永遠のスタンダードなのだとか。

「母を見ていると、やっぱり色使いはすごく特徴的だなと思いますね。アニエスベーも好きだけどキャラクターものも好きというか……両極端なところは確かにありました。創作に対しても、クラシックなものを好む一方で結構ブッ飛んだものをつくったりしていますから。基本的に真面目な人だとは思うんですが、実はその真逆の型破りな母もいて、等しい腕力でお互いを引っ張り合っているのが見える気がするんです(笑)」

そんな公子さんが、最も大切にしていること。すなわち“エッセンシャルズ”とはなにかについて、最後に伺うことができました。

「わざわざ私が作るんだから、というこだわりや矜持かもしれませんね。ユニークでいたいし、他人がつくれるものをつくっていても意味がない。買うものはあまり気にしないんですが、自分が作るなら、『私だから、これになった』じゃなければならないと信じてつくっています。それに共感してくださる方が居るのが励みです」

私や自分であることの意味を大切にしているのは、まゆみさんも同様です。

「自分に向き合い、本当に好きか、良いと思えるか。『本当に本当?』って何度も自問自答して、ちゃんと満足できているかどうかが大事です。他人の評価が気にならないわけではないけれど、なにより自分に正直に、自分が良いものと感じるかどうかを意識している。逆に、『これだ!』と信じて納得さえしていれば、どんなに酷評されたとしても満足できると思いますね」

山瀬まゆみ アーティスト

幼少期をアメリカで過ごし、高校卒業と同時に渡英。ロンドン芸術大学、チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ&デザインにてファインアートを専攻。抽象的なペインティングとソフトスカルプチャーをメインに、相対するリアリティ(肉体)と目に見えないファンタジーや想像をコンセプトに創作。これまでに東京、ロンドン、シンガポールでの展示のほか、COMME des GARÇONSのアート制作、NIKEとコラボレーションシューズなどを発表。現在は東京を拠点に活動し、さまざまな企業との取り組みも行っている。

山瀬公子 ファッションデザイナー

セツ・モードセミナー卒業。1976年から約15年間をアメリカで過ごし、アニメーターとして活躍。帰国後にウィメンズ専門のヴィンテージショップ「Par Avion」を東京・青山('82)、渋谷区神南('95)に相次いで出店。97年にはリメイクを中心としたクチュールブランドles Briqu’a* braqueを立ち上げ、ヴィンテージのスカーフやハンカチを再利用したアイテムで話題を集めた。2001年、既製服ラインのMATRIOCHKAをローンチ。04年には『かわいいクチュールリメーク(文化出版局)』を上梓し、09年の映画『インスタント沼』では主人公・ハナメ(麻生久美子)の衣装デザインを担当した。20年、自身のアトリエ兼ショップ「Casa Yama」を青山にオープン。

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