アニエスベーの世界
アニエスベーは、単なるファッションブランドではありません。アニエスベーが作り上げる世界は豊かで多彩です。創始者であるアニエスベーはブランド設立当初より、ショップに映画のポスターを飾り、店内でお気に入りの音楽を流し、ユニークでアーティスティックな空間を創り出してきました。
現在では、アニエスベーが運営するパリの現代アートギャラリー「ギャラリー デュ ジュール」やニューヨーク、東京、香港、そしてマルセイユの「アニエスベー ギャラリー ブティック」、アートフリーペーパー『ポワンディロニー』、デザイナー個人のアートコレクションなどを通し、アニエスベーのセンスや文化的影響が多岐に及んでいることを感じる事ができます。
La Fab.(ラ ファブ)
デザイナー、慈善家、そしてアートコレクターでもあるアニエスベーは、あらゆる形のアートを環境・社会活動へと昇華してきました。こうした活動を一つ屋根の下に集結させた場所が、2020年にパリ13区にオープンした文化複合施設「La Fab.(ラ ファブ)」です。1983年以来、ギャラリストとしても活動してきたアニエスベーは、「ギャラリー デュ ジュール」のベテランチームの協力を得て、自身の個人アートコレクション作品を含む初めての展示を行いました。「La Fab.(ラ ファブ)」の館内にはギャラリー デュ ジュールが移設され、ペインティング、彫刻、写真、家具・・・とあらゆるアートの展示場として、まるで家のような場所となり、そこにあるものは全て販売されます。ここでは、アニエスベーは自ら好んで称するように『ensemblière』(全てを集める人、インテリアデザイナー)になるのです。
「La Fab.(ラ ファブ)」にはブックストア、リブレリー デュ ジュールも併設され、出版者らを招いて一緒に書籍をセレクトし、ディスプレイしたりもします。『ポワンディロニー』はここでも配布されています。さらに、「La Fab.(ラ ファブ)」ではFonds de dotation agnès b.(アニエスベー財団・基金)が運営する社会活動や慈善活動、タラオセアン財団が指揮を取る環境保護に関する活動についての情報も発信しています。
ギャラリーデュジュール
1984年、アニエスベーはジュール通りに現代アートギャラリーであるギャラリー デュ ジュールをオープンしました。
1998年に、ギャラリーデュジュールの名はそのままに、ポンピドゥーセンター近くのカンカンポワ通りに拡大移転しました。そして2020年2月、パリ13区の「La Fab.(ラ ファブ)」内で再オープンしました。
「私は自分の好きなものを見せるギャラリーを作りたかったのです。ギャラリーと呼んでいるけれど、物事の色々な側面を見せるための場所、といえるのではないかしら。イメージを拡散する新しい方法を考え出して、皆がそれを手にできるようにしたいと思っています」アニエスベー
ポワンディロニー(Le Point d'Ironie)
『ポワンディロニー』は、1997年にアニエスベーと現代美術家 クリスチャン・ボルタンスキー、現代美術キュレーター ハンス=ウリッヒ・オブリストの会話をきっかけに誕生しました。毎号、ゲストアーティストが紙面を使って自由に作品を展開し、不定期に発行されています。
このユニークなアートフリーペーパーは、世界中の美術館、ギャラリー、書店、学校、映画館、カフェそして、全世界のアニエスベーショップでおよそ10万部が、“拡散”というアイディアの下で無料配布されています。ポワンディロニーは感嘆符の一種で、19世紀の終わりにフランス人作家のアルカンテール・ド・ブラームによって提唱され、皮肉めいた内容を指し示すために、文章の最後に使われます。
世界中のアニエスベー ギャラリー ブティック
ショップとギャラリーからなる「ギャラリー ブティック」は、アニエスベーが情熱を注ぐ、ファッションとアートをユニークな形で融合させ、紹介するための新しいスペースです。メンズとレディースのコレクションやバッグ、小物の展開に加えて、写真、ペインティング、ビデオ、彫刻、それにまつわる書籍など、現代アートの展示も開催されます。「アニエスベー ギャラリー ブティック」は、現在、ニューヨーク、東京、香港、パリ、そしてマルセイユにあります。
アニエスベー ギャラリー ブティック 東京
アニエスベーは2018年12月8日、日本初となるアートギャラリーを青山店2Fにオープンしました。パリで唯一無二の存在である「ギャラリー デュ ジュール」を運営するアニエスベーのフランス国外でのギャラリーとしては、ニューヨーク、そして香港に続き3カ所目となる特別な場所です。
当ギャラリーは本国フランスの「ギャラリー デュ ジュール」監修のもと、コンテンポラリーアートをメインに写真やドローイング作品など国内外アーティストの作品を展示する為の100㎡の展示スペースと共にミュージアムショップも備え、自社出版の書籍などを販売しています。
またここでの活動に於いては、アニエスベーのDNAのひとつであるサステナビリティに配慮した空間づくりを実施しています。可能な限り紙素材や再生素材を使用し、ゼロプラスチックの展覧会を目指すとともに、アートを通じたサステナビリティの発信を行っています。
アニエスベーのアートコレクション
ギャラリーのオーナーであるアニエスベーはアートコレクターでもあります。何年もかけて現代アートの膨大なコレクションを作り上げてきたアニエスベーは、2004年にフランスのトゥールーズにあるレザバトワールにて初めてのアートコレクション展を行いました。それ以前にも、アニエスベーの豊富な写真コレクションは、2000年にパリにあるフランス国立写真センターで、また2002年にフランスのノジャン=シュル=マルヌにあるアートパビリオンにて展示されました。 さらに、アニエスべーのアートコレクションブック『Collection agnès b. 』がJRP/Ringier社から発刊されるのに合わせて2008年10月にベルリンの有名な写真美術館C/Oベルリンで、アニエスベーの写真コレクションの展示が開催。アニエスベー財団はアニエスベーのユニークな現代アートのコレクションを保存し、定期的に美術館やギャラリーで一般公開する役割を担っています。
音楽
「“J’aime la musique”(音楽大好き!)」これはアニエスベーのTシャツにプリントされた単なるキャッチコピーではありません。アニエスベーにとっては実践的なポリシーであり、コミットメントなのです。アニエスベーはアーティストたちへの衣装提供を行っているだけでなく、ミュージシャンやシンガーたちにもアニエスベーは愛されています。
音楽はアニエスベーの世界にはなくてはならないもの。ショップ内のリスニングステーションでは、顧客に新しい音楽やインディペンデントなレーベルを紹介し、アニエスベーのユニークで革新的な音楽の世界を発信しています。
映画
アニエスベーにとって映画は音楽と同様、重要なものです。アニエスベーショップに入ると、1番に目に入ってくるのは映画のポスターです!映画のポスターは初期の頃からアニエスベーショップを飾り、アニエスベーのオリジナルの映画ポスターのコレクションは希少なものです。モノクロフィルムへの愛情、ヌーヴェルバーグの気取りのないエレガンス。アニエスベーがデザインするグラフィカルなラインや自身が監督するコレクションフィルムはアニエスベーの映画に対するオマージュです。映画はアニエスベーにとって直感的なインスピレーションの源なのです。
(agnès b. ) etc…!
アニエスベーよりシーズンに一度刊行しているカルチャー誌、”(agnès b.) etc…!”は、
アニエスベーというブランドを語る上で欠かせない「音楽」、「アート」、「シネマ」、「フォトグラフィー」、「環境保護活動」、「チャリティー」などの視点から、今もっとも旬なモノやコトをピックアップしてお届けするフリーペーパーです。アニエスベーの世界にお気軽に触れていただけるよう、各ショップにて無料配布しています。
CAFÉ
アニエス・トゥルブレは人生を楽しむ人です。そしてアニエスにとって食事は、ライフスタイルにおいて大切な時間。
日本では2015年に銀座のRue du Jour、2019年に渋谷にカフェ併設のショップをオープンしました。2023年には京都伊勢丹店に加え、町屋を一軒丸ごと改築した新たなコンセプトショップ、 “アニエスベー祇園店” が誕生しました。日本のカルチャーに寄り添いながらもフランスの文化や生活を楽しめる空間を提供しています。
またアニエスベーのDNAのひとつであるサステナビリティにも配慮し、可能な限り紙素材や再生素材を使用したゼロプラスチック化を目指しています。