タラ号 第10回 円空大賞展受賞
2020年01月30日~
TARA / タラ号の活動 第10 回円空大賞展受賞・展示
アニエスベーが2003年に設立しメインスポンサーとして15 年間にわたりサポートしているTara Océan財団が第10 回目の円空大賞に選ばれ、2020年1月30日から岐阜県美術館で始まる円空大賞展で、タラ号の活動記録や、関連アーティストの作品が展示されます。
Tara Océan財団は、2003年より世界中の科学者や研究所と協力し、科学探査船タラ号で世界中の海を航海し、気候変動と環境破壊が海洋にもたらす影響を研究しています。
これまでに北極、南極、太平洋、地中海などで、温暖化、プランクトン、サンゴ礁、マイクロプラスチックなどをテーマとして11の探査プロジェクトを施行し、世界60カ国、40万km 以上を航海し、75の協力研究所や協力研究機関と共に、21の科学研究分野にわたり、6万点以上のサンプル採取や貴重なデータを収集しました。
日本国内にも2017年と2018年に、サンゴ礁を広範囲に網羅的に調べたタラ号太平洋プロジェクトの際、約2ヶ月にわたって寄港し、各地で環境教育を実施しました。
また、2019年9 月には、香川県三豊市と海洋環境教育で連携協力する協定を結び、瀬戸内国際芸術祭2019の秋会期では、粟島の海洋記念館でTARA展を開催しました。
Tara Océan財団は、海洋の未来を人類の未来と考え、現状、そして今後直面することになる気候変動や環境汚染の影響をさらに詳しく研究し、発表し、多くの人に共有します。そのために、クルーにはアーティストが乗船していることが多く、科学者が調べて解明して発信できることとは別に、アーティストでないと感じることができない海の状態、様子など、実際に海で体験したことを作品にして発表します。
この最先端の科学とアートの融合による活動は、「日本各地を旅し、人々の幸せを願いながら、説法だけでなく仏像を制作することを通して、願いを発信し続けた円空の生き方に通じている。」と評価され、円空大賞の受賞につながりました。
円空大賞
「円空」は、江戸時代に、岐阜県に生まれ、全国を行脚し、厳しい修行に身を捧げながら、生涯に12万体もの仏像を作成し、人々の心を癒し続けました。その作品に見る、単純稚拙な美や、そこから感じられる人間らしさ、慈愛の精神は、現代の私たちにも感動とやすらぎを与えています。岐阜県は芸術文化の創出・振興とふるさとへの誇りの醸成を目的に、1999年度に「円空大賞」を制定。これまで、立体造形、絵画、映像等の分野において、郷土の偉人である「円空」を彷彿させるような顕著な業績をおさめている方々を顕彰しています。